コレラタケとは?
秋の終わり頃10月下旬から11月にかけて発生。 杉の朽ち木や古いエノキタケを栽培した後のおが屑やゴミ捨て場、または家屋の廃材などから発生するなど身近な所で発生します。 もともとはドクアジロガサタケ(毒網代傘)と呼ばれていましたが、その強力な毒性について社会に啓蒙するために、注意喚起の意味を込めてコレラタケと改名されました。 名前の由来となっているのは世界的に猛威を振るった病原菌「コレラ (wikipedia参照)」であり、このキノコの中毒症状がコレラに似た症状になるためです。 身近で人気のあるナラタケやナメコ、エノキダケなどと似ているにも関わらず致死性の毒を持っているので非常に危険なキノコとされています。
名前 | コレラタケ |
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呼び名 | ドクアジロガサ |
学名 | Galerina fasciculata Hongo |
分類 | ハラタケ目ヒメノガステル科ケコガサタケ属 |
旬の時期 | 晩秋 |
採れる場所 | 古いオガクズや家屋の廃材など |
食べ方 | 毒があるので食用にしない |
似ているキノコ | ナラタケ、ナメコ、エノキダケ、ヒメアジロガサモドキ |
コレラタケの特徴・見分け方
かさは径2~5cm、まんじゅう形からほぼ平らに開くが、中央が突起状に盛り上がることもある。 表面は粘り気はない。 湿っているときは濃茶褐色で乾いてくると淡黄色となる。 ひだは初めクリーム色でのちににっけい色。 柄は長さ6~9cm、中空になっており色は淡黄土色から汚褐色。 上の方に不完全なつばを持ち、基部に白色菌糸を発生する。 見分けるのが非常に困難なのでこれに似たものは全て採取するべきではないとすら言われています。 またキノコ狩り経験者ですらも誤って採取してしまうことから、その見分けはできないと考えた方がいいでしょう。 長野県でエノキタケを栽培した後のおが屑の捨て場に発生を確認されていたり、東京都・神奈川県・石川県・群馬県・秋田県など全国規模で中毒例があり、いずれも死者を出しているので注意が必要です。
コレラタケの中毒症状
食後6時間から24時間で非常に激しい嘔吐、腹痛、下痢を引き起こします。 この症状がコレラ病の症状と酷似しています。 この脱水症状は1日ほどで回復しますが、しかし本当に恐ろしいのはその2~7日後に肝臓・腎臓が著しく機能低下し、劇症肝炎や腎不全のような症状になって、治療が遅れれば最悪の場合は死に至ります。 ドクツルタケという猛毒のキノコに含まれるアマトキシンという毒素があります。 この毒素はドクツルタケ2本食べるとで致死量となり、コレラタケも数本食べて命を落とした例があるので同等の毒の含有量であると考えるべきでしょう。 この毒性分は十分に乾燥させた標本や加熱後のきのこからも検出されており、調理で分解されるものではありません。
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