ドクヤマドリとは?
ドクヤマドリは漢字で「毒山鳥」と書くだけあって、字のごとく間違いなく毒キノコです。
日本では古くから「イグチに毒なし」という言葉がありますが、このキノコの中毒報告により覆されてしまいました。
夏から秋にかけてエゾマツ・シラビソ・ウラジロモミなど1500m以上の亜高山帯や北方の針葉樹林に発生します。
低地ではまず見られず、富士山のシラビソ林に多く発生することで有名です。
しっかりした肉質で比較的大きな重量のあるどっしりとしていて、おいしく食べられそうな見た目をしているのが特徴です。
名前 | ドクヤマドリ |
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呼び名 | タイヘイイグチ |
学名 | Neoboletus venenatus |
分類 | イグチ目イグチ科Neoboletus属 |
旬の時期 | 夏から秋 |
採れる場所 | 1500m以上の亜高山帯針葉樹林 |
食べ方 | 毒キノコに分類されているため食用不可 |
似ているキノコ | ヤマドリタケ・ヤマドリタケモドキ・アカヤマドリ |
ドクヤマドリの特徴・見分け方
カサが10~25㎝と比較的大型です。
黄褐色で若い時は半球形で徐々に平らなまんじゅう型になります。丸いまんじゅうや黄色管孔によりスポンジ状に見えるためホットケーキのようでもあり、食べたらおいしいだろうなと思ってしまいます。
でも毒キノコなので食べてはいけませんよ。
表面はややビロード状で成熟すると湿時に多少粘性になる程度です。
肉はしっかりした淡い黄色で、傷をつけるとだんだん青く変色し独特の臭いがあります。
柄には10~20㎝で表面に網目がなく、成長すると赤いシミができます。
ヤマドリタケモドキという名前も見た目もよく似た食用のポルチーニ茸のようなおいしいキノコがあります。
柄に網目模様があり、ブナなどの広葉樹林に発生しているのがヤマドリタケモドキで、見分け方のポイントです。
ドクヤマドリの毒性
毒成分はタンパク質のボレベニン類・イソレクチン類が含まれています。
実験によりマウスの致死性があることがわかっていて、胃腸毒・腎毒性を持つとされています。
ドクヤマドリの中毒症状
食後2時間~5時間程度で嘔吐・下痢・腹痛・発熱など激しい胃腸や消化器系の中毒症状を起こします。
毒性がとても強いため、少量の摂取でも起こるので注意が必要です。
腎臓に障害を起こすこともあると言われているので、症状が出たら早めに医療機関を受診しましょう。
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