ウスタケ(臼茸)とは?
針葉樹林下に発生するキノコで、日本国内では富士山や八ヶ岳で夏から秋にかけてよく見られるキノコです。
この名前は昔の人が臼のようだと感じたことがきっかけで命名されたそうですが、ラッパタケ科に属しているようにラッパの形に似ているといわれることもあります。
上を向いたラッパのような赤色を帯びた傘が特徴的で、傘部分は4cm~12cmほどの大きさにもなります。高さはばらつきがあるものの最大20cmまで伸びることも。
ですが図鑑では毒キノコに認定されており、消化器系に中毒症状を与えることもあるので、加熱不十分・生食では絶対に食べないように注意喚起も出されています。
名前 | ウスタケ(臼茸) |
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呼び名 | ウスタケ |
学名 | Gomphus floccosus |
分類 | ラッパタケ科ラッパタケ属 |
旬の時期 | 夏~秋 |
採れる場所 | 富士山、八ヶ岳、中国、東アジア、南アジア、北アメリカ西部などの針葉樹林 |
食べ方 | 煮物、あえ物、鍋など |
似ているキノコ | フジウスタケ、オニウスタケ |
ウスタケ(臼茸)の特徴・見分け方
一般的なキノコと比べると変わった形をしており、胞子をつける部分が外側についていて、傘部分が内側になっています。
漏斗やラッパのような形状のキノコで、傘の部分は鱗状になっており、色味は朱色~橙色くらい。
幼菌の頃は角笛のような形をしていますが、成菌になるとラッパのような形に成長し、さらに成熟すれば傘のフチが不規則に波打つような形に変わっていきます。
色味も鮮朱色~橙黄色だったものが、成長とともに赤橙色~橙褐色へ。
また傘の部分は鮮やかな赤色の斑紋を帯びていることから、南国に咲く花のようだとも言われてるほど不思議な見た目をしています。
ラッパタケ属は多系統群のキノコと判断されているので、研究次第では学名変更の可能性があるようです。
ウスタケ(臼茸)の注意点
図鑑などでは毒キノコの認定を受けているキノコで、ノルカペラチン酸(norcaperatic acid)という毒成分が確認されているため、生食の推薦がされていません。
この毒には吐き気・下痢を催す作用があり、初期症状が発生するまでは8~14時間程とかなりの時間差があります。
山で見かけた際にコップのようだと思って、中央のくぼんだ部分に水を注いで飲むようなことは絶対にしないようにしてください。
調理時は必ずしっかりと沸騰させて茹でてから、毒の成分を流して調理すれば食べられるといわれていますが、それだけで完全に毒が消えているかどうかは現時点の研究でもはっきりとわかっていません。
また、ウスタケに似ているといわれているフジウスタケ、オニウスタケも毒キノコと認定されていて、採取の際は注意が必要です。
どちらもラッパ型のキノコではありますが、オニウスタケは大きな鱗状が表面に出ており、色も黄土色のキノコで、傷つくと赤紫色に変化するのが特徴的。
フジウスタケも淡褐色~白色の見た目をしており、ささくれのような荒っぽさが特徴的なキノコなので、比較的見分けやすいとされています。
ウスタケ(臼茸)の下処理・食べ方
煮物、あえ物、鍋などで楽しまれています。
うま味や癖がなく、シャキシャキとした食感のあっさりとしたキノコです。
毒成分を取り除くために、しっかりと火を通して茹でると良いといわれています。
茹でると赤色が抜けて、真っ白いキノコになります。
一度茹でてから別の料理へと利用するのが基本的な調理方法ではあるのですが、そもそも調理が推薦されているキノコではないのであくまで自己責任で食用してください。
また茹でた後のお湯には毒の成分が流れ出ているため、ゆで汁の再利用も絶対に行わないようにしましょう。
ウスタケ(臼茸)のレシピ
見た目怪しいウスタケも食味は普通
http://zazamushi.net/usutake/
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