冬虫夏草とは?
漢方薬膳でもよく知られている冬虫夏草は様々な種があり、近年でも新種が発見されるほどです。
大きく分けるとセミタケやサナギタケなどがありますが、それぞれに名前があるものの、一般的には総合的に冬虫夏草と呼ばれているようです。
中国ではチベット原産の大型コウモリ蛾から発生する物のみを冬虫夏草と定義されています。
この種の蛾は夏に産卵し、1ヶ月ほどで孵化します。
孵化後は地面に潜っていきますが、その際に冬虫夏草の菌に感染すると幼虫の中で時間をかけて成長していきます。
その後4度の冬を超えて、春になるとしっかりと成長した幼虫の養分を吸い取り菌糸を伸ばし、夏に地面に現れます。
「冬は虫で夏に草が生える」そんな成長過程から「冬虫夏草」と呼ばれています。
時間をかけて菌糸を張り巡らせるため、夏に地面に現れる時には虫部分を含む全てが冬虫夏草というキノコになっています。
チベットでは冬虫夏草の採取が盛んに行われていて、高原の住民にとっては貴重な収入源となっています。
価値は非常に高く、品質の良いものであれば1gあたり7000円を超えるものもあります。
効能としては免疫力の向上や、老化防止、抗腫瘍作用、抗菌作用、鎮痛作用などがあるとと言われています。
また2021年10月に発表された情報で、その成分を使用した抗がん剤開発も行われており今後の研究結果に期待が持たれていいます。
虫に寄生する殺虫キノコ、漢方生薬「冬虫夏草」の成分を用いた抗がん剤が開発される
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名前 | 冬虫夏草 |
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呼び名 | 冬虫夏草 虫草 セミタケ サナギタケ |
学名 | Ophiocordyceps sinensis |
分類 | オフィオコルジケプス科オフィオコルジケプス属 |
旬の時期 | 夏 |
採れる場所 | 海抜3000メートル以上の高原や草原などの地上および地中、森林の地上および地中 |
食べ方 | 漢方や生薬に使用されている |
似ているキノコ | 特に無し |
冬虫夏草の特徴・見分け方
そんな高価な冬虫夏草ですが、セミタケなどは近くの公園などでも見つけることができます。
夏に木の影になっている湿り気のある場所を探します。
落ち葉などを優しく手で払い、探します。
白い芽のようなものがあれば、その下を優しく掘り起こします。
掘った先にセミの幼虫や、サナギなどがあれば間違いなく冬虫夏草です。
冬虫夏草は昆虫の幼虫に寄生して発生するため、必ず幼虫がセットになっているため、見分けるのは難しくありません。
ただし、漢方のような効能は期待できないため、食用にはしないようにしましょう。
漢方として販売されている冬虫夏草はコウモリ蛾の幼虫に寄生する菌で、主にチベットや中国の海抜3000〜4000メートルの高原で採取されています。
中には金以上の価格となるほど貴重で高価な物ですので、偽物や模造品なども出回っているようです。
個人輸入などで購入される場合は注意が必要となります。
天然の冬虫夏草はは高価であり品質もバラバラであるため、現在では人工栽培の研究も進み実用化に向けて開発を行っているようです。
冬虫夏草と似ているキノコ
冬虫夏草のレシピ
冬虫夏草は基本的に粉末や個体乾燥品が主となります。
煎じてお茶にして飲むことが多いようですが、水や湯で戻した物をを料理に使うこともできます。
粉末タイプですと、水やお湯に溶かして飲む、料理にそのまま混ぜることができるのでお手軽です。
個体のものは虫部分も全て有効成分となりますので、煎じる場合は少しグロテスクですが虫部分も一緒に煎じましょう。
中国では虫草鴨子(チョンツァオヤーズ)という四川料理が有名です。
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